「お互い知らない事が多いけど、これから知っていけばいいんだし……」


まるで、あたしの心を読んだようにそう言って、優はあたしの腰をグイッと自分に引き寄せた。


「何すんだてめぇ!!」



優を睨みつけ、体を離そうと胸に手を付き押し退けた。


「あーあ残念…」


すると、案外あっさりと話してくれた。優はあたしの反応を楽しむかのように手をヒラヒラと振る。


「ふざけんなたらしが!!!」


そう言ったあたしの唇に、優は人差し指を押し当てた。


「むぅっ!!?」


-ドキンッ


不覚にもドキッとした。そんな軽薄な自分に対して、自己嫌悪に陥る。