よかった、ここがお風呂で。

思いっきり泣ける。


あたしは、バシャバシャと顔に薄ピンクのお湯をかけた。

ふと気がついて、手にお湯をすくった。



嫌だな、この色は、あの人を思い出してしまう。

湯船から出て、洗顔フォームを泡立てると、白くふわふわとゆれた。




ふわふわ、ふわふわ。



あたしはそれを見て、また泣けてきた。




桶に湯船のお湯をすくい、そこに泡を浮かべてみた。




ふわふわ、ふわふわ。

ゆらゆら、ゆらゆら。




薄ピンクと白いふわふわは、交わって、すぐに白は薄ピンクに溶けた。