「あんな事、言って、よかったの…?」 シンクに手をつき、啓太の背中に手を当てた。 どちらもひんやりしている気がした。 「泣いてたよ、傷ついたんじゃないの?愛美さ……」 啓太の顔を覗きこんだあたしの世界は、真っ白になった。 啓太は、静かに一筋の涙を流していた。