『ロイ、大好きっ!』
 「知ってる」

 
 あたしが小さい頃から言い続けている台詞。
 
 
 今では、小さいときの好き!とは違う。

 『・・・。』
 
 目を閉じることさえ忘れてしまう数秒の出来事。
 それでも、あたしの心中は花火。
 

 「置いていくぞ・・・?」

 あたしの額を小突くと、髪の隙間からアオライトのピアスが覗く。
 
 14歳の時に無理やり開けさせられたらしい。
 似合いすぎてその開けた人に感謝だな・・・。

 『うわっ!ひどっ!!』
 

 


 それは―――――・・・・



 よく晴れた日の7月7日

 
 織姫様と彦星様が天の川を渡って会うのには


 最適な空模様みたいです。