ビデオカメラを切り、テーブルに置いて。
玄関のドアを閉めた。
「せぃっ、聖、ほらほら今度はコーヒーカップ乗ろうよ」
聖とのデートは、遊園地。確か初デートもここだった。
「コーヒーカップって俺らはカップルか」
「カップルでしょう」
「いやいや、バカップルだろ」
「死語だよ~」
周りが引くぐらいいちゃいちゃしていた。
なんだか今日はいつもより聖は甘えて来るし、私も甘えたかった。
「結構乗ったねぇ…………っつ………」
「しぃ?また頭痛?」
頭をなぜてくれる聖。
私の頭に過ぎった
聖の笑顔
赤い車
コンクリート



