「俺、なんかしぃと付き合う気がする。これから先凄くしぃのことを好きになる気がする」 運命かな、と笑う聖。 私も思った。 さっき由紀に聖を紹介されたときに、なんとなく、『私この人を大好きになるな』って直感した。 「まぁ…さ」 照れながら聖が私の顔を見る。 「これからよろしくってことで」 「せいー!!しのー!!バス発車しちゃうよー!!!」 由紀の声で私たちは歩き始める。 途中、自然と手を繋いでいた。私たち。私と聖。 どうしてだろう。 私、彼の手の感覚を知ってる……気がする。