□■君の隣■□



「俺、なんかしぃと付き合う気がする。これから先凄くしぃのことを好きになる気がする」




運命かな、と笑う聖。



私も思った。
さっき由紀に聖を紹介されたときに、なんとなく、『私この人を大好きになるな』って直感した。



「まぁ…さ」


照れながら聖が私の顔を見る。


「これからよろしくってことで」




「せいー!!しのー!!バス発車しちゃうよー!!!」



由紀の声で私たちは歩き始める。


途中、自然と手を繋いでいた。私たち。私と聖。





どうしてだろう。
私、彼の手の感覚を知ってる……気がする。