その時 今までフラッシュバックしていたものが 全て繋がった ――― 「しぃ、ほらそんな急ぐとコケるぞ!!」 「だって試験期間終わったし、久しぶりに聖とカラオケ行けるんだもんっ」 大学近くの坂を私ははしゃぎながら走っている 曲がり角を曲がろうとした時――― 「しぃ!!!!!」 押される私の身体――― 倒れる彼の姿――― 灰色のコンクリートが赤くなる――― ライト――― 車――? 赤いのは彼の血―――― ―――――彼の血――――