僕の記憶の中で





これとした理由はないけど





男の人=怖いもの




っていうのが 根強くあって






だからこそ その見えない恐怖を拭いさるためにも




自分自身が『男』になることで







その恐怖から逃れようとしたのかもしれない。














中2の冬に



僕は好きでたまらなかったある女の子に 人生で初めて


『告白』


というものをした。








彼女は言った。







『私も小春が好きだよ。でも、それは女の子の1人として好きってこと。小春は女の子なんだよ。』

















振られた悲しさなんかより







僕は女という事実を思い出した衝撃のほうが大きかった。












私の性別は『女』







だけど心は『男』










こんな僕は

おかしいのだろうか?











みんなは僕を



男って言ったり



女って言ったりする。

















僕はなんなんだ?












僕は



性別っていうものがよくわからなくなった。











祖父母にも言われたことがある。







『小春、お前はなんで女の子らしくできないの?』


















…女の子らしく?








なんだそれ??











『女』っていう性別に生まれたら 女の子らしくしないといけないの?






周りの子達がやってるみたいな





髪を伸ばしてストレートにしたり
スカート短くしたり
恋ばなしたり
手紙交換したり




するのが

『女の子らしい』ってことなの?













どうして性別は選べないの?








『個人を尊重』するんじゃないの?











僕は男なんだ。






誰が何を言おうが






『女』じゃない…。


『女』のはずがない…。




















みんなの考えが間違ってる!!
















…でも








僕はやっぱりおかしい子なのかなぁ…