「なんでそんな近くに!?」
「この家、借家なんだけど、親が念願のマイホームを買ったんだ」
その言葉で、あたしは体の力が抜けた。
もしかして、ママにはめられた~!?
どうやら、ママにあたしの気持ちはバレバレだったみたい。
「ま、何があったか知らないけど、
こうして両思いになったんだから、いいじゃん」
高志はあたしを抱きしめた。
あたしよりも小さな体。
それなのに、大きく感じる。
高志、好き…。
「でも、やっぱ頑張って背を伸ばそうかな」
「なんで?」
いきなり背丈を気にし出した高志に、不思議に思う。
今まで、身長なんて気にせず、マイペースで。
それが器が大きく見えてカッコよかったから、
高志がこんなことを言いだすなんて驚いた。
「だってさ、かがんでもらわなきゃキスできないのは、カッコ悪い」



