ちゅっ。 唇に温かい物が触れた。 すぐに離れたそれは…高志の唇。 「すっげぇ、うれしい」 高志は満面の笑みを浮かべた。 それって、 つまり…。 「あたしもうれしいよ~」 まさかの両思い!? うれしさで、あたしの涙腺が壊れた。 ボロボロと涙がこぼれる。 その時、高志が気まずそうに言った。 「…でもさ、引っ越しって近所なんだよな。遠くなんかじゃなく…」 「ハッ!?」 途端に、涙が引っ込む。 近所!?