クリスマスや桃の節句などイベントのときはいつも一緒に祝うのが昔からの習慣だ。

だから我が家にはナオママと直子の茶碗と箸、それに湯のみがある。
当然ながら直子の家にも私たちの茶碗などがある。

子供の頃は、よくお互いの家に泊まりに行ったものだ。

「あら、あんた暫く見ないうちにずいぶん色っぽくなったわね」

「そう?」

「うん。笑顔がすごく綺麗よ」

ナオママはやさしく頭をなでてくれた。
小さい頃から彼女はよくこうして私の頭をなでてくれた。