「告白?・・・するの?」
驚いた様子の伊藤さん。

「駄目?・・・ですかね」
すがる思いの私。

「いや~、どうかな。
それは、かなり無謀かもしれないな」

真顔での、否定的なその言葉に私のテンションは下がった。

「やっぱ、そうですよね」

「俺は、てっきり橘ちゃんの恋人は社内の人かと思ってたよ。
社内と車内じゃ大違いだ。アハハハ」

私は正面の伊藤さんを冗談まじりで軽く睨んだ。