翌日、私は彼の指輪を確認することにした。

いつものように扉の横で待つ私。


すると扉のガラス越しに彼が列の先頭に並んでいるのが見えた。

え?

いつものように最後に乗ってくるとばかり思っていた私は不意をつかれた。

目の前を通り過ぎる彼。

私は彼の左手を捜した。

左手

左手

覗き込むように前のめりになった私は乗り込んできた人たちに押され車内の奥まで流されてしまった。


イテテテ


もみくちゃだよ。