それから、私の片思いの恋は始まった。

彼と一緒にいられるのは、
たったの一駅。

時間にして、わずか2分間


でも、

その2分間は

私にとって最高に幸せな時間だ。

話しなど出来なくても、
遠くから見ているだけでも、
私の存在などに気づいていなくても、

彼がいるというだけで嬉しかった。


その日も普段と同じように扉の右側に乗った。

もはやこの位置は私の指定席になっていた。

そして扉の左側が彼の指定席。