くるりと身体を反転させると、彼はさっきまで私がいた場所に立った。


私の横に高校生が二人。その向こう側に彼がいる。

丁度、ドアの前に4人が並ぶ格好だ。

気づかれぬように私は横目でチラリと彼を見た。

彼は静かに壁にもたれかかった。

私も彼のマネをして同じように壁にもたれかかる。


ゴトンゴトン

ゴトンゴトン

線路のつなぎ目を通るたびに電車は小さく揺れる。

その振動が壁を伝わって私の身体に響いてくる。

まるで彼と私の鼓動がひとつに重なっているかのように。


また逢えたことが嬉しかった。