扉が開いて乗降が始まる。


私は乗り込んでくる人たちの顔を注意深くチェックした。

5人、6人、7人。

あれ?


居ない?


乗り込んでくるのは寝不足顔の不機嫌そうなおじさんたちばかりだ。


どうしたのかな?


違うところから乗った?

時間ずれた?

風邪で休み?

朝寝坊?





いた!



彼だ。


最後に乗ってきたじゃん。