ジリジリと焼けるアスファルトの歩道の上を走りながら、わたしはあの時の会話を思い出していた。


{流れ星?}

{8月13日は流れ星が見られるんだよ}

{え~、見たこと無いです}

{僕の祖母が山奥の田舎に住んでいるんだけど、そこから見る夜空が最高なんだよ。
携帯の電波も届かないすごい田舎}

{え~。私も見てみたい}

{今年の誕生日、一緒に行こうか?}

{本当ですか?
絶対に約束ですよ}

{自慢じゃないけど、僕はいままで約束を破ったことはないよ}

{じゃぁ、指きり}


坂井さん、絶対に待ってる。


わたしはそれを信じて走った。