「橘?」


ハ!


向かいの席の田中さんが不思議そうな顔で私を見ている。


「さっきから何ブツブツ言ってるの?」



「あー、何でもありません」



「資料、出来上がったら私に見せて。念のためチェックするわ。今日の貴女、なんか危なっかしいから」


「助かりますぅ」

その日は、一日中こんな感じで終わった。

みんなのフォローが無かったら、どうなっていたことやら。