辺りは陽も落ちて、すっかり暗くなっていた。


坂井さんが公園に来てくれた。


「大変なことになっちゃって、御免なさい」

「心配いらないよ。君のせいじゃない。・・・それより、君こそ大丈夫?早退したって聞いたから」



「わたしね、いろいろ考えたの」

「うん」

「でね、やっぱり坂井さんとは無理かもしれないって思った」

「里美・・・」

「ほら、私達って12歳も歳が離れてるでしょ。・・・だから、いろいろ合わないことが多すぎるよね。
例えば、坂井さん若手のお笑い芸人のこと全然知らないから話し合わなくてつまらないし」

(・・・嘘だよ。本当はお笑いなんてどうでもいいことだよ)