「食事の前に、大事な話がある」

彼は私の目を見ながら言った。


真剣な彼の表情に緊張が一気に高まった。


「僕と、付き合ってほしい」


へぇ?


《付き合ってほしい》

彼からの告白?

恋人宣言?


放心状態のまま、私は言葉を失った。


「橘、僕は遊びで言ってるんじゃないんだ。真剣だよ。
君と一緒にすごして感じたんだ。こんなに自然体でいられる女性は初めてだって。
だから、会社のみんなにもハッキリ言っておきたい。いま付き合っているのは橘だと。だから、
・・・橘?・・・どうしたの?」