昼間、クルミさんにチョコ渡したのか冷やかされた。

でも私の心中は穏やかでない。

大事な話の中身が気になって、不安ばかりが募っていく。

そして約束の時間を迎えた。



彼に案内されたのはイタリア料理のお店だ。

赤を基調にした店内は二階まで吹き抜けになっていて、床には厚いカーペットが敷いてあった。


こんなお店、いままで来たことないよ。

周りを見ても、みんな上品そうな人たちばかり。


これって、もしかして最後の晩餐なの?


だからこんなお店選んだの?


初めてなんだよ。


二人で夕食たべるの。


不安で胸が一杯になった。