佐野の後ろから襟首を 掴まれながら出てきた者は、 小さくてコロコロとしていて、 確かに自分の妹と特徴は似ているが、 「あいつがこんなところに いるわけがない。」 自分の高校名なんて知らないはずだ。 教えてもないし、地図もない。 5歳児がたどり着くのは 到底無理な距離だ。 だが、 (あいつならありえる。) 足も速く、抜けてはいるが 馬鹿なわけではない。 人に道を聞くというすべも 知っているだろう。