いつものごとく、真理奈とともに通学路を歩く。
「真理奈ー、猫って飼ったことある?」
「...ないけど。猫がどうかした?」
「.....なんでもない。」
真理奈にでも聞こうと思ったのに...。
どうしよう...?
そんな事を思っていると、後ろから肩を叩かれる。
「矢神さん、猫なら、俺今飼ってるけど?」
.....津川君だった。
「あ、あんた...また私達の後つけてきたわけ!?しかも盗み聞き!?」
「そんなひどい言い方しないでよー?俺は、ただ通りすがりに二人の話を聞いただけ。」
真理奈は深いため息をついて、
「悪いけど、私ら、あんたのお遊びに付き合ってる暇ないから。」
そう言って、私の手を引っ張り、その場に津川君を残して、足早に学校へと急ぐ。


