その考えは、ものの見事に現実という壁にぶち当たる。
「愛梨....そろそろ学校じゃない?」
「ふぇっ!?」
あぁ...気が抜けてたから変な声出ちゃった。
「あ、そう...だったよね...。」
リオの温もりが名残惜しい、そう感じながらも、
私はリオの腰にまわしてた手を離す。
「あ、じゃあ...行ってくるね?」
私がそう言って、玄関で靴をはき、扉を開けようとすると―――
リオが、私の腕を掴み、
「行かないでよ...愛梨。」
「へっ...?」
気付いた時には、もう私はリオの腕の中。
「そんな可愛い顔、他の男には見せないで...。」
リオ...、それは、嫉妬...
だと思っていいのかな...
それとも、私の自意識過剰?


