「なのに今日はさぁっあんな風に話しかけてきてっ意味わかんないよぉ~」
急に瑠璃が黙りこんだ。
あたしは慌ててカーテンで姿を隠す。
だって・・・瑠璃が今にも泣き出しそうだったから。
「瑠璃・・・。」
あたしは何も言えずにただ瑠璃の頭を撫でた
「よしよし・・・。」
まったく・・・。この子は
ホントは伊達くんの事だい好きなクセに。
「瑠璃さぁ~前にけん兄のこと好きって言ってたよね」
「・・・・うん。」
「それって、ちゃんと恋愛感情としての好き。なの?」
「・・・・・。」
けん兄には悪いけど、今は瑠璃の後押しをしたい。
「・・・・・・わかんない。」
「じゃあさ。」
一呼吸をおいてあたしは瑠璃に言った。
「もしも・・・もしもだよ?けん兄がいきなり瑠璃にキスしたら・・・。瑠璃はどう思う?」
「・・・・・・や」
「うん?」
「やだ。」
やっぱり・・・ね。
「瑠璃は憧れてただけなんだよ。理想の王子様に。ホントの瑠璃の王子様はもっと別のとこにいるとおもうよ。」
「そう・・・・かな。」
「うん。」
これくらいで十分だと思った。
あとは、時間が解決してくれるだろう


