「あーまじ可愛いー」


思いを知られてしまった以上、この際なにを言ってもいいや、と思った。


「珍しいな。一磨がそんなこと言うなんてさ。話しかければいいのに」


出来るもんならとっくにそうしてるんだけどな。

めったに女子と話さない俺が彼女と話した時点で、『この人が俺の気になっている人なんだ!』って主張しているようなものだ。


「いいんだよ。俺も荻野も受験を控えている訳だし。今悩むべきことじゃない」




そんな俺に転機が訪れた。