振り向くと、さっきまで彼女といた矢崎がいた。 矢崎もこの予備校に通っているのだ。 「矢崎か」 「おう!津田ってこの時間、日本史だっけ?また頼んでいいか」 「分かった」 「悪いな。世界史を選んじゃったんだよ」 矢崎は国立志望で、受験で世界史も日本史も使うらしい。 学校で日本史を受けて、塾で世界史を受ける。 学校で補えない部分を俺が持っているノートやプリントでカバーしているのだ。 「いいよ。お互い様じゃん」