「は?一磨、自らチャンス逃すなよ!ぐいぐい行かなきゃー」 拓の言葉を無視して、俺は矢崎たちがいる方と反対方向に歩き出した。 「俺は目先にある受験が大事だから」 俺の言葉を聞いて、指定校推薦で決まっている拓は、なんとも言えない表情で謝った。 「ごめん。ちょっと浮かれた」 「いや。別にいいよ」 数分後、両方向から電車がやって来た。 「あ、一磨!講習がんばってこいよ」 俺達は方向の違う電車に乗り込んだ。