「そういうもんだよ鏑木君
今は任されるプロジェクトは小規模の物だけど
何れは大規模のプロジェクトを任される時が来る
そういう時、
彼女にこれから仕事が忙しくて連絡出来ないかも
しれないと事前に言っていても、
電話は出来ないかもしれないけどメールぐらいなら
出来るでしょと彼女は思うかもしれない、
そこから彼女とすれ違いの日々が続く可能性が大!!
自分の事でいっぱいいっぱいだから彼女の事まで
考える余裕がない、これは彼女の方にも言える事、
そういう時に事前に仕事の事、自分達の今後の事を
話し合っておけば例えすれ違いがおきたとしても
今、彼(彼女)は仕事頑張ってるんだから
自分も仕事頑張ろうと思える、いずれにしても
2人共に…将来のビジョンが明確にあれば
大丈夫だったりするから…。」


「先輩もそういう事思ったりしたんですか?」


「前の彼女の時は思わなかったけど
渚と付き合うようになってから
前よりいっそう仕事頑張ろうと思えた
そのおかげで仕事はかどってるし
最近なんて緊急事態おきるなよって祈ってる
まぁ今回は祈りむなしく緊急事態おきたけど…」

「東條先輩の事ですね?」

「そう、
病気だから仕方がない
でも渚のあの涙見た時
東條の野郎…って
言葉に出るとこだった」

「先輩、有休来月に変更
したんじゃないんですか?」


「渚が休み変更できないから
有休取らない事にしたんだ
俺だけ有休とってもつまらないし
だから当分は旅行は行けないな」

「…残念ですね」

「こればかりはな…」


恭司は時計を見た
今の時刻は18:30
長々と話し込んでしまった…
「鏑木君、そろそろ帰ろうか?」


鏑木も自分の時計を見て時間を確認した
18:30過ぎそんなに時間がたってたなんて
思ってなかった鏑木は吃驚した…

「そうですね、そろそろ帰りましょう」


会計を済ませ
今は居酒屋〔嶺〕の前
「鏑木君、頑張って」

「はい、先輩今日は本当に
ありがとうございました。」


「どういたしまして
月曜日に会社でな」

「はい先輩、失礼します。」



鏑木は家に
恭司は渚がいるアクアに向かうべく
帰っていった………。