あの後姿は並木先輩かな
隣にいるのは彼女?


「芯」

「んっ?」

「急に黙ったから
どうしたのかなって」

「前に会社の先輩らしき
人が歩いてるから
挨拶するべきかなって
でも違ったら嫌だし
先輩だとしても
俺達と一緒でデートだろうから
声かけない方がいいかなとか
考えちゃってさぁ」

「何となく分かる」

「だろ」

「芯の先輩らしき人ってどこ?」

「俺達から多分3組前方の
金髪の子の隣にいる人だよ」

「芯は確信あるの?」

「そう聞かれたら自信ない」

「そう」

「あの様子だと私達と一緒で
〔蔡楼〕に行く感じじゃない?」

「そうなんだよ、だから
余計悩んでるんだよ」

「なるほど…」