「ありがとうございます」
和弥は丁寧にお礼をして、カメラを受け取った。
「そーいえば、カメラどうしたの?」
「売店で買った」
「ふ、ふーん」
なんか、そっけないぞ。
さっきまで繋がれた手も離されてた。
なんか寂しいな。
ギュッ
手、私から繋いじゃったけど…
そーっと和弥を見上げる。
「なに?」
「い、いやぁ…」
やっぱそっけねぇ!
私から繋いだんだぞ!
この私がっ!
一人でもんもん考えているうちにジェットコースターの列に並んでいた。
「えっ!」
「由美、こーゆーの好きそうだったから」
まぁ、好きなんだけどね?
でも、これはないでしょ…
レールを見る限り、360度は回転するようだ。
それに、下りなんかほぼ90度じゃん!
乗客さんは悲鳴ひとつあげていない。
…怖そうなんだけど。

