「お待たせ!」 笑顔で和弥のもとへ駆け寄った。 「待ってねぇよ」 そう言ってヘルメットを私に渡す。 「へ!?免許持ってんの?」 「今年取った。ってかどこ行きたい?」 「ん~…決めてなかった…」 がーん。 昨日、あまりにも衝撃すぎて考えてなかったよ… どうしよう… 「んじゃ、俺のスペシャルコースで?」 「…うん!」 なんだか、嬉しいな。 和弥が少しでも、私を大事にしてくれてる気がして。 「乗れよ?出発すんぞ?」 「はぁい!」 バイクにまたがってギュッと和弥の腰に手をまわした。