秘密の恋愛レッスン


「やけに素直」
「だって・・・」

私が言い終わる前に、私の乱れたパジャマを直して、立ち上がった。

「由美のお母さんいつ帰ってくんの?」
「分かんない」
「ふーん」

興味なさげに言い放ち、座りなおした。

だったら、最初から聞かないでよ。
喉から出かかった言葉を飲み込んだ。

「それより、お腹すいたんだけど?」
「あ、私も」

フと時計に目をやった。

「10時かぁ」

昨日はお粥だけだったからお腹すくのも当然なんだけど。

「由美、料理できる?」
「あったりまえでしょ!?」

何年、ご飯作ってきたと思ってるんだ?
だてに作ってきたわけじゃないんだから。

「んじゃあ、作って?」

頼む態度がそれ!?
まぁ、私もお腹すいたから作るけど?

「言われなくても作りますよ!」
「おー」