「ごめん、あたし……守ってくれてるのは分かってるだけど……」
パシって波羅の手をはねのけた。
「手遅れになる前にここから出ないと…莉華お願い。絶対あたしが何を隠してるのか言う。だから……ここにいちゃだめ……ここにいちゃ……」
あたしにすがるような表情で訴えかけてきた波羅。
その懸命さに一瞬たじろいで……それで……結局どうにもできなかった。
「ちょっとそこの2人!!えっと莉華…と波羅。あとから説明するのも面倒くせーし…
すぐ終わるからちょっとストップして聞いといて!」
聞こえたのは啓の声で空気なんて全く読んでいない様子…。
……よし、決めた。
ここで話を聞こう……たとえどんなにあたしが傷つくと分かっていても。

