これ以上……彼に心をかき乱されるのはゴメンだ……。
あたしは啓を騙す……そしてあたしはあたし自身をも騙すの
自分の心に嘘をついて傷付いていない振りをするの……
いつも男を落とす手口でね
「ねえ……それよりさ…タバコ…返して……?」
あたしは啓の瞳をジッと見つめてそう言った……
「まだんなこと言ってんのかよ……?だから莉華はまだ……」
「啓に……啓には……関係ない……違う?」
フッって笑うながらそう言った……
小馬鹿にしてるみたいにね、ほんとのことを言っただけ……なのに心が痛むの。
言った後に残るのは虚しさだけなのに

