コイツ俺より年下のくせに
生意気。
とかくだらない感情が
溢れ出すのは
やっぱ啓と莉華の関係に
俺が嫉妬してるから…?
ハハッ。
なんか笑える、
俺
どんだけ必死なんだよ。
「それも嘘。誤魔化すなよ、はぐらかしたって意味ねーよ。俺は知ってる…」
数秒間の沈黙の後
啓は重い口を開く。
「なんだ知ってんだ。俺と莉華が高校の時同級生だったってこと」
「あぁ…」
「何か誤解があるみたいだから言うけど、嘘ついことは悪いと思ってる、けど特に理由なんてねぇし、俺と莉華は同級生以外の何の関係もないから…
勘違いしな……」
「黙れ」
小さく威圧感を持って俺の言葉は放たれた。
「下手な言い訳なんか聞きたくもねぇ。
啓、お前が嘘をついた本当の理由はなんだ?
由奈のためか、
それともお前自身のためか…?」
そんな俺の言葉に
啓は右眉をピクリと上げて
ふっと笑みをこぼし
途端に真剣な眼差しで
こちらを見る。
「そんなのどっちでもいいし、
どうでもいいだろ。」
怯みもしないムカつく態度
動揺の色を見せない瞳