【完】甘い恋よりもそばにいて





「愛してる。
ただの気まぐれなんかじゃなく切実に…」




まるでメロドラマに出てくる主人公になった気分。




こんなことって……



あり得ない。









「莉華が俺のことそんな風に見てないのはわかってるよ。
いつだって俺は過去の男に負けてるんだろ?
でも、少なくとも……」



そこで言葉を遮る先輩。



あたしはその隙を逃さない。



だって答えはもう出てるから。




「先輩、その気持ちすごくうれしいです…。だけどあたしは」




一瞬、ためらってから言葉を繋いだ。



「やっぱり、思い出の中の人が大好きなんです。今も昔も」




本当は先輩を傷つけたくなかった。



でも



どれだけ遠回りしてもいつか答えを出さなきゃならない。



それなら、
変な期待をさせる前に素直に伝えるのがベストだ、


そう思った。