【完】甘い恋よりもそばにいて


ほんの30分くらい前までは


心がズタズタに引き裂かれて

ボロボロ溢れ出す涙を拭うのに必死だった。




だけど今は、

心が軽くなって楽になって


ふいに溢れそうになる涙も深く息をついて落ち着けばなんとか止まるようになった。




先輩は



何も言わず、



何も聞かず…



ただあたしの隣にいてチューハイを飲み進めていく。




先輩は無言、
という沈黙であたしを優しく守ってくれていた。








でも



その形のない優しさにあたしは胸を締め付けられた。









だってほんとは愚痴を漏らしたいんだ。





あんな展開ありえないって言って



先輩に同情してほしいくらい。