気づいてない...
今は、ね。
もういっそのこと気付かなければいいのに。
でもそれはきっと無理だ。
100%の確証がある。
「あのどうしてあたしに電話なんかを…?」
遠慮がちに聞いてくる。
「どうしてだと思う?莉華…」
自分のこの状況を面白がっているような、
楽しんでいるような口調とは裏腹に
心の中はモノクロに染められて色をなくしていき
切なさが心を締めつける。
俺の電話は迷惑だった?
俺の声なんて二度と聞きたくないよな。
「……け…ぃ…?」
想像通りの展開。
分かってた、でも脈拍は加速する。
動揺してるね。
驚いてるだろ。
伝わってくるよ、声から。
君の背中から。
痛いくらいに…。

