【完】甘い恋よりもそばにいて


何秒ぐらいかな、俺は静止してた。


じっと莉華を見つめて、起こさないように細心の注意をはらった。


「……………



……………



んだよ、起きねえのかよ!!」



張り詰めた緊張の糸が緩みホッと息をついて、


誰の耳にも届かないような小さな声でツッコミを入れた。


あ〜なんか、無駄な労力使った…。








でも莉華のどこか不安そうな表情に変わりはなくて、



逆にどんどん酷くなっていく気がしてならない。