「なんでんなの分かんだよ…」
「何度も言うケド…莉華はもうあの頃の弱虫じゃないの。それは今までずっと見てきたから……確信がある…」
“ずっと見てきたから”その言葉に俺の心が反応した。
あの頃はたぶん、莉華のことだって波羅と同じくらい理解してたのにな……。
「んですぐに追っかけなかったワケ?つぅか家に帰らない…ってまさか……」
「莉華をしばらく1人にしてあげたかったし……啓を一発殴りたかったしね」
その言葉に俺は苦笑いを返した…
「そうねもう1つの質問の答えは……ご想像にお任せするわ」
なんとも言えない表情をした波羅。
波羅の可笑しな答えにさまざまな想像が飛び交う。
しかもどれもこれもあまり良いものとは言えない……。

