年下の彼氏

しばらく家の前の塀に寄りかかって、家人が帰ってくるのを待っていた。 



翼くんちが留守なんて、本当に珍しい。



お母さんは専業主婦だし、ましてや、今日は家庭教師の日だというのに。



何か、あったのかな?



――と、こちらに向かって、全速力で走ってくる人がいる。



……あっ、翔くんだ!     


「そんなに慌ててどうしたの?」