驚いた。 


とにかく、驚いた。



あの翼くんが、私のことを1年以上も前から知っていたなんて――。 



しかも、優子やお母さんに頼み込んでまで、私に家庭教師をさせたなんて……。 


本当に、驚いた。



急に、心臓が忙しなく音を立て始めた。



翼く〜ん……。