年下の彼氏

そのあとのことは、あまりよく覚えていない。 



「次の面接があるから、行くね」


亮太は足早に、逃げるように改札の中へと消えてしまった。


一人取り残された私は、亮太の姿を目で追い掛けたけれど、引き留めることはできなかった。


頭の中に、何度も消えては浮かんでくる「別れ」という単語。


私たち、別れるの……?



呆然と立ち尽くす私に、おばさんの肩が当たり、ようやくその場を離れた。



行く宛てもない私は、バイトの時間まで、マックで時間を潰した――。