翼くんを見ると、英語のときとは違って、シャーペンを動かす手が軽やかだ。 時計に目をやり、時間が来たことを知らせると、 「終わったー!」と言って、翼くんは首をコキコキ鳴らした。 差し出されたテキストを受け取り、確認すると、空欄は全て埋まっていた。 「じゃあ、見させてもらうね」 解答と照らし合わせて、赤ペンで丸をつけ始めた。 ……あれっ?……あれれ? ……えぇーっ?何これ! もしかして……翼くんってスゴイの!?