六畳ほどのその部屋には、机とベッドの他、作り付けの棚があり、サッカー関連の雑誌やコミックがぎっしりと収められていた。 「翼、しっかり先生の言うことを聞くのよ!ご迷惑おかけしないようにね。 それでは、先生、よろしくお願いします」 お母さんは丁重に話し、部屋から出ていった。 ――バタンッ。 残されたのは、当然、私と翼くんの二人だけ。 妙な沈黙が流れ、緊張が走った。