「先生、とりあえず部屋の方へ行きましょうか」 「あ、はい」 お母さんは翼くんの部屋へと案内した。 リビングから続く階段をゆっくりと上がっていく。 「先生、こちらです」 翼くんの部屋は、二階にあった。 隣は高校生のお兄さんの部屋らしいけれど、まだ帰って来ていないようで留守だった。