「ぎゃぁぁっ!!」

背後から声がしてバっと後ろを向いた。

「ぎゃぁぁって....色気ねぇ声...。」

「なんだ、アンタか....」


アンタか....じゃなかった!!
こいつは....キスマーク事件の容疑者、都倉陽希。


いつの間に...背後に立つなよ!!



「おいおい、なんだって...もっと喜べよ。」

「わぁー嬉しーサイン下さーい、空気中に。」


棒読みで言ってやった。


そしてなぜか、ウイッグと眼鏡を取られた。



「.....そう言えば、なんでこんなところで寝てんだよ」

「え、もしかして心配してくれてる??」

「なっ!!勘違いすんなよ。
ここは俺が使ってる場所なんだよ。」


「ふ~~ん。そうですか。」



なんか...今日は何もしなさげな感じだ。



あたしは気付かなかった。
このとき都倉陽希の顔がほんのり赤くなってたことに...。



「でも残念でした!!ここはあたしも使ってましたぁ!!」

「.....使えば。俺も使うしー。」

「じゃぁ、2人の秘密の場所だねっ!?」

「/////...そうだな。」


はっ!!なんか今あたし.......




超子どもっぽくなかったぁ!!??

(↑ちがうでしょ。殺し文句って言うんだよ。)



都倉陽希はゴロンとあたしの隣で寝ころんだ。


「ねぇ、勉強しなくていいの??」

「....それは陽菜も一緒だろ。」

ドキッ

なに!?ドキッて陽菜って呼ばれただけじゃんか!!



「あたしは昨日の夜、徹夜でがんばりましたもん」

「へぇ~じゃぁ、勝負しない??」

「.....勝負!?」