小さな子供が2人、生い茂る葉をかき分けて奥へ奥へと歩く。
「陽菜!!こっちこっち~」
男の子はあたしを見て手招きする。
でもその男の子の顔は逆光で見えない...。
「まってよぉー!!.....いたっ!!」
女の子は走って石につまづいて前にこけた。
......あれ。これあたし??
ちっちゃい時のあたし??
「わぁ!!陽菜大丈夫っ!?」
男の子は心配そうな顔で駆け寄る。
「うぅ~いたいよぉ~...」
女の子の膝からは赤い血が流れている。
今にも泣きそうで目がうるうるになっている。
「あっ、俺バンソーコー持ってる!!」
待ってて、と男の子はポケットの中を探る。

