「行っちゃ.....やだぁ~」


あたしは部屋を出て行こうとする陽希を呼びとめる。

すると陽希はあたしを優しい目で見つめ、ベッドまで戻ってきてくれる。



そして、

「ポカリ入れてくるから待ってて。」


そう言うと冷えピタの上からチュッとキスを落とす。




ードクン


やだ....。夢のときと同じ....。


怖い....怖いよ...


行かないで...!!


でも夢の時とは違いちゃんと声は出る。



「やだ..ポカリ....いらないから。置いてかないで。」



あたしは小さな声で陽希に言う。



ごめんなさい。


でも陽希が離れて行くのが1番怖い。




いろいろ考えてたら頭がボーーっとしてきた...。


なにこれ....夢??




「....陽菜??どうしたんだ??」



陽希はあたしのところに戻ってきてそっと頬をさわる。



「いなくならないでぇ~陽希~」



そう言うと陽希はあたしの体を起こし、
優しく抱きしめてくれる。





あたしは溢れてくる涙を堪えきれなくて....。



昨日と今日で何回泣いたんだろ...。



あたしは陽希の腕の中で泣いた。